「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」
2003年のオスカー最右翼という評判に誘われて見る。特に特撮(コンピューター合成で造られたゴラムの体の動きと表情は秀逸!)やNZの地形を生かした風景は息をのむ。映像のすごさは3時間半が短く感じられるほど圧倒的。また、小説の映画版にありがちな、語りのリズムのアンバランスも感じない。しかし、何か物足りないと思うのはなぜだろう? 映画評論家Roger Ebertが書いているように、原作『指輪物語』のストーリーがファンタジー小説で、個々のキャラクターを描ききれていないからかもしれない。
それにしても、あのエンディング、カーテンコールでオーケストラの指揮者が5回も6回も舞台裏から出てきて礼をしているみたいだった。あれだけ「終わりそうで終わらない」時間が続くと、そこまで映画を見てきた時間の長さを意識させてしまうのではないだろうか。
しかし、このようなスケールの大きい叙事詩を映画化して正面から描ききったというのは、日本の映画界の現状では考えられないかも。最近のハリウッドは、 "Master and Commander"やら「ラスト・サムライ」やら、戦争を扱った大叙事詩がはやりであるらしい。
スケールの大きさといえば、この映画シリーズは、総制作費340億円、前2作の全世界興行収入が2150億円と報じられている。ニュージーランド国内の経済効果が320億円で、GDPを2%押し上げたという。
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