むなぐるま

アメリカ在住の研究者(の卵)による日常観察・オピニオン系Blog

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July 30, 2004

エドワーズ氏と弁護士ロビー

DNC Delegates pay $120 each to protect them from Edwards' funders (Wonkette)

今回の米民主党大会で、主催者は総額240万ドルの責任保険をかけているという。参加者1人換算で120ドル。責任保険 (liability insurance) というのは、被保険者に対して損害賠償の責任が生じたときに支払われる保険。要するに裁判沙汰になって負けたときのための保険なのだ。なぜこんなに保険が高額かというと、今回の民主党大会には特に弁護士の参加者が多いためだと噂されている。石を投げたら弁護士に当たる、というか、石を投げて弁護士に当たったら訴えられる、ということらしい。そのための保険料が1人あたり120ドル、というのはすごい。(元記事はNYTのブログのエントリ)さて、弁護士が多く出席しているのには、エドワーズ副大統領候補が元法廷専門弁護士だったことに関係がある。
ケリー/エドワーズの選挙運動に最も多額の献金をしているのは、弁護士業界である。ワシントン・ポスト(Thomas B. Edsall, James V. Grimaldi and Alice R. Crites, "Redefining Democratic Fundraising", Washington Post, Jul. 24)ではこう報じている。

Lawyers, especially trial lawyers, are the engine of the Kerry fundraising operation. Lawyers and law firms have given more money to Kerry, $12 million, than any other sector. One out of four of Kerry's big-dollar fundraisers is a lawyer, and one out of 10 is an attorney for plaintiffs in personal injury, medical malpractice or other lawsuits seeking damages.

興味深いのは、ケリー氏に献金している弁護士の多くが、大企業、病院相手に個人を代表して損害賠償を求めるタイプの弁護士だということ。その代表が、フレッド・バロンという法廷弁護士で、ケリー/エドワーズの選挙本部長に最近就任したのだが、彼も環境汚染絡みである市が石油会社を相手取って起こした訴訟に関わったばかりである。(バロン氏についてはこのブログのエントリが詳しい。)このワシントン・ポストの記事には、他にもケリー陣営に10万ドル以上献金した人のリストの中で、たばこ会社やら医者の誤診に関わる訴訟に関わった弁護士の名前がぞろぞろ出てくる。
 さて、なぜこういう損害賠償訴訟の弁護士がケリー/エドワーズを支持するかというと、エドワーズ自身がまさにこの手の弁護士だったからである。この件についてABCテレビのジャーナリスト、ジョン・ストッセルがレポートしている。このレポートによると、エドワーズ自身が損害賠償訴訟に多く関わっていて、特に医者の誤診に関して何百万ドル級の賠償金がかかった大型訴訟に関わっていた。エドワーズ氏が特に力を入れていたのは、赤ちゃんの中風に関わる訴訟。「医者が帝王切開をしていれば中風は防げた」という議論で医者を訴えては勝訴していたという。実はこの論には現在医学的な裏付けはないそうだが、この手の訴訟が次々起こったためアメリカでは医者が不必要な場合でも帝王切開を選ぶケースが増えたという。(面白いのは、このレポートが放送されたとき、メインキャスターが「ABCテレビはこのレポートの内容に責任を持ちません」とコメントしたということ。ABCは民主党よりなのか、それとも彼らも訴訟が怖いのか?)ともあれ、不必要な帝王切開が増えているとしたら、出産する女性としてはたまったものではない。
 弁護士がこういう過去を持つエドワーズ氏を支持する理由の一つには、弁護士のイメージ向上があるだろう。エドワーズ氏が「私はずっと中流家庭のために戦ってきた」と演説で言うとき、その意味は上のような訴訟に関わったということであるから、同業の弁護士にとってはこれ以上の宣伝はない。(確かにたばこ会社やら石油会社相手の訴訟というといいことをしているイメージがあるが、ABCのジャーナリストが言っているように、訴訟をおそれての不必要な手続きでサービスに歪みが生じたり、訴訟対策のコストがかかったりする。また、大型賠償金が出る訴訟では、弁護士が賠償金の数%を受け取る契約になっていることが多いから、弁護士が多額の収入を手にすることは言うまでもない。)また、アメリカ政治の常として、献金には見返りがあるだろうから、ケリー/エドワーズ政権がこうした法廷専門弁護士を優遇する政策をとることも十分予想される。民主党が政権を取ったら在米日本企業に対する訴訟が復活するのではないかという懸念が出ているが、エドワーズ氏の保護貿易路線とともに、このような点も注視していく必要があるだろう。

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July 29, 2004

米民主党大会:3日目

エドワーズ氏の演説。まず奥さんが登場、彼が地元の教会に関わったり、ボランティア活動をしたりという庶民性をアピール。また、結婚27年という円満な結婚生活をアピール。(これは保守層に安心感を与える。)「結婚記念日は毎年ウェンディースで祝っています。やっぱり、どこに行くかじゃなくて、誰と行くかですよね」とかいうエピソードも披露。彼自身の演説では、ブルーカラーの父、共働きで彼を大学に送った母が紹介される。画面に映った両親は、アメリカのどこにでもいそうな普通の人たち。この辺りのイメージ戦略は、うまくはまっていた。
 政策も、税金、健康保険、教育などの国内問題ではさすがに強みを発揮していた。毎日の生活に苦労している庶民が聞いたら涙が出るような内容。私もそんなに豊かでない家の育ちなので、彼のレトリックには少し心が動く。でも、彼が支持しているのはアメリカの庶民だから、雇用回復=保護貿易主義とつながる。そうすると必ずしも私の味方ではない、と思ったりして(当たり前か)。そう、彼は典型的な保護貿易論者というのは覚えておいた方がいいと思う。どちらかというと自由貿易主義のケリー氏とどう折り合いをつけるのだろうか。
 それから、「強さ」を打ち出すため、テロ戦争継続を表明。「アルカイダよ、お前達を打ちのめす」とか言っていたが、さわやかなイメージの彼が言ってもあまり説得力がないという評判だった。
「本当に、打ちのめす、っていう感じではないですね」
「アルカイダを告訴するんじゃないの(彼は弁護士出身)」
とか冗談を言われていた。確かに、そういう印象。同じ台詞をチェイニー副大統領が言ったら100倍怖いだろうな、と思う。それがいいか悪いかは別にして。このへんの印象が後でどう響いてくるか。
 ちなみに、イラク政策では、米軍の増派、防衛予算の上乗せを表明。民主党内のタカ派でも文句がつけられないような内容になっている。朝日新聞はがっかりだろうな。それから、誤解のないように書いておくと、米民主党内ではイラク戦争反対派はもちろん多い。熱心な党員の多い党大会参加者の間では、9割がイラク戦争反対、という。しかし、穏健派の国民を説得しないと選挙は勝てないから、今は上から押さえ込んで中道イメージを打ち出している、と言うわけ。党内でくすぶるリベラル層の不満をどうするか、という問題は潜在的にはある。でも、今回の選挙では、民主党はとにかく「打倒ブッシュ」で団結しているから、乗り切れるだろうとケリー氏は踏んでいる。とにかく、今のところ、民主党は非常にスマートな選挙戦を展開しているとは言える。
 それから、彼は上院議員になる前は大企業相手に大規模訴訟を起こして、数百万ドルを稼いだ弁護士だった。確かに、陪審員を説得するの生業としてきただけあって弁が立つが、「弁護士」のイメージはアメリカでは諸刃の剣。アメリカの中道層が彼にどういうイメージを持つかというのも鍵だろう。
 演説後、ジョージア州のミラー上院議員が「彼は言っていることとやっていることが違う。彼はイラクにいる米兵を支援する予算修正案に反対した4人の議員のうちの1人だったじゃないか。言うだけなら楽だよ」と反論していた。このミラー氏、民主党所属のベテラン穏健派議員だったのだが(今年で引退)、反ブッシュ感情渦巻く民主党に嫌気がさして造反。今年は何と共和党大会に出席してブッシュ氏再選を訴えることになった。彼のような南部出身のベテラン議員が「今の民主党はリベラルすぎる」と言うのは、共和党にとっては願ってもないこと。でも、今回の民主党大会での、穏健な政策と「国民が一致団結できる党」をアピールして、共和党こそが「極右政権」というレッテルを貼るという作戦は今のところうまくいっているように思う。後は、ミラー氏のような「言ってることとやってることが違う」という反論にどれだけ応えられるか、だろう。
 それから、シャープトン師。空気読めという感じだが、確かに演説はうまいな。

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July 28, 2004

バラック・オバマに注目

引き続き米民主党大会から。火曜日は若手のバラック・オバマ氏が光っていましたね。42歳で現在は州上院議員なのですが、イリノイ州から上院に立候補しており大抜擢されて党大会で演説しました。父はケニア出身の黒人、母はカンザス州の白人という生まれなのですが、ハーバード・ロースクール卒というエリートでもあります。
いいのは、マイノリティ出身ながらルサンチマンを全く感じないこと。アメリカの理念を体現しているのは私だと言わんばかりに、高邁な理想と地に着いた現実主義が見事に組み合わされた演説をしておりました。それから、彼からはエゴを感じないんですよね。彼の演説でも、「アメリカは個人主義で有名だが、もう一つの重要な物語は、アメリカは一つの国民としてつながっているということだ」と言って人種、思想の相違を超えて団結を訴えておりました。「アメリカは一つの家族」とも。この共同体・公共性意識というのは戦後の日本では錯綜してしまっていますが、こういう意識こそアメリカの強さだと感じました。私にとってアメリカの理念は基本的には「他人事」なのですが、このように政治の言葉に理念が生きているというのはすばらしいと思います。日本の政治家の皆さん(とくに民主党)には彼の演説を研究していただきたいものです。ともあれ、すでに次の民主党大統領候補(当選すれば初の黒人大統領)は彼だという声も挙がっているほどです。彼は注目ですよ。参考までに、アンドリュー・サリバンのレビュー(英文)がよくまとめてあります。また、彼の演説の映像はこちらです。
 ともあれ、彼のようなリーダーが若い世代からも生まれてくるところにアメリカの本当の「強さ」、すなわち理念の強さを感じますね。彼の言葉には人の情熱をかき立てるものを感じます。振りかえるに、日本の政界には若いリーダーが育っているのでしょうか。少し前は古賀潤一郎氏が若きリーダーと目されていたというのは恥ずかしい限りですが…。

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July 27, 2004

お便りお待ちしてます

このサイトについてのご意見、ご感想などをお待ちしています。このエントリのコメント欄でもいいですし、メール(munaguruma+hotmail.com の"+"を"@"に変えて下さい)でも結構です。
このサイトを始めて半年余り、PV数も少しずつ増えてきました。(ちなみに今300-500PV/day位です。)最初は文学・映画ネタやアメリカでの日常生活の小ネタを中心に書くつもりだったのですが、最近はアメリカ時事ネタなどについて多く書くようになって、ちょっと最初のイメージと違うなという感じがしています。今のポリシーは「書きたいことを、書きたいときに書く」ということなのですが、訪問者の方々にはどの記事が面白いのかな、という疑問はあります。また、拙ブログの方向性についても考えているところです。例えば、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストのニュース、オピニオン記事の批評に特化するというのも一つのオプションかな、と思っています。

そんなわけで
●今までの記事で面白かった記事
●読んで時間の無駄だったと思った記事
●そのほか、意見・要望(デザイン、サイトのイメージ、著者が匿名であることなども含めて)
など教えて頂きたいと思います。

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米民主党大会:リンク集

民主党大会に合わせてニュース専門局がblogを開設。けっこう大物コメンテーターが寄稿してます。
MSNBC
CNN
それから、こういうイベントの時に便利なのがinstapundit.com. 相変わらず早いです。レイノルズ教授、燃え尽きないといいんですけど

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July 26, 2004

米民主党大会:マイケル・ムーアを隠せ!

今日は米・民主党大会が開幕。4日間の大会中にジョン・ケリー氏が党の大統領候補に正式に指名され、指名受諾演説をする。言ってみれば民主党が自分達の大統領候補をお披露目するパーティーだ。
 ニュース番組を見ていると、この党大会の民主党の戦略は、まだ候補を決めていない中道・無党派層をターゲットにすると言うことらしい。
 熱心な民主党支持者は今更言われなくてもケリー氏に投票するから、約20%といわれる、候補を未だ決めかねている層を説得しようという作戦だ。そこで、演説などでは、ケリー氏の軍歴や外交経験を強調し、「強いリーダー」というイメージを前面に出す。政策的には、財政赤字の削減など中道的な政策については言うが、例えば同性婚などリベラルな政策は言及しない。あからさまなブッシュ大統領の人格攻撃もしない。
 保守・穏健派の人々には、ブッシュ大統領の政策には反対だが、自国の大統領を「嘘つき」やら「戦争犯罪人」と呼ぶラジカル左翼の言葉には反発する人々が多い。特に、今年の前半は、反ブッシュ感情が先行し、民主党支持者のボルテージは上がったが穏健派からはかえって反感を呼んでいた。その反省からか、この党大会では、かなり穏健なトーンにしようということになっているらしい。今日はカーター、クリントン元大統領、ゴア元副大統領が演説したが、演説の内容をみると、本土防衛やら外交などのテーマが目立った。ケリー氏が大統領になっても、軍人、政治家としての経験をフルに生かしてテロに対しての戦いは全力で続けますよ、というメッセージを送り、国民に安心感を与えようとしている作戦が浮き彫りになる。
 イラク戦争についても、(朝日新聞の期待に反して?)反戦のメッセージはそれほど聞かれないだろうし、むしろ、「強いアメリカ」のレトリックを聞くことになるだろう。実際、ケリー氏も副大統領候補のエドワード氏も、上院議員として大統領にイラク戦争開戦の権限を与える決議に賛成票を投じているが、このことが民主党候補としての弱点というよりは、穏健派を安心させるポイントになりうる、というムードなのだ。クリントン元大統領の演説のハイライトで、「強さと知恵は矛盾しない」という一文があった。これはもちろん現大統領への強烈な当てつけなのだが、それ以上に、ブッシュ大統領の「強さ」とケリー候補の「小賢しさ」を対比しようとする共和党の戦略を牽制しているのだ。とにかく、「反戦」というメッセージは聞かれなかったから、そのようなメッセージを期待している向きには期待はずれに終わるだろう。民主党の岡田党首が民主党大会を見に来るそうだが、「民主党は自衛隊撤退を公約に参院選を戦いました」とか言ったらとても場違いだろうな。
 それにしても、今日のクリントン氏の演説を見ていて、この人は政治の天才だなと思った。「今我が国は分裂しているが、我が国の歴史では危機の時にはいつも団結した」、つまり、民主党こそがこの国を一つにまとめられるというのは、中道層にアピールするのにぴったりのメッセージだと思った。また、あれだけの政界の大物で、大金持ちのエリートなのに、(あの南部のアクセントのせいか)庶民に伝わる言葉を持っている。あるコメンテーターは、彼のレトリックは南部メソジストの牧師の語りだと言っていたけど、確かに独特のリズムがあるし、黒人文化の匂いもする。また、ステージ上の存在感、ロックスターのようなカリスマ性もある。ちょっと自己中心的なのが鼻につくけれど。でも、「ブッシュ大統領も、チェイニー副大統領も、私も、ベトナム戦争に行かなかった。ケリー氏も行かないというチョイスはあったが、『私を送ってくれ』と志願した」とかさらっと言えてしまうのが、天才的だと思った。政治ショーの演出家としては最高級の技術をもっている人だ。
 このような穏健派に売り込む方針のなか、極左やリベラルの政治家などはこの党大会ではそれほど大きな役割を与えられていない。あるコメンテイターによると、「変人の親戚は隠しておけ」ということらしい。この影響を受けているのがマイケル・ムーア氏である。今日は『華氏911』が1億ドル突破というニュースが入ってきて、民主党のヒーロー扱いをされてもおかしくないと思うのだが、ムーア氏の大統領批判はやりすぎだと思っている穏健派の反感を買わないように「ムーアを隠しておけ」という指示が出ているらしい。それでもニュース専門局のインタビューを受けて、いつもの通りのブッシュ・バッシングを繰り返していたが。

追記:今アメリカのテレビで話題になっている大統領選風刺FLASH. 見ていない方は必見。ケリー氏が何かあると「俺には3つも勲章があるぜ!」というのは今日のエントリのテーマとも共通するわけですが。

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"Kobayashi is the man!!"

先日、ESPNのスポーツ討論番組 "Pardon the Interruption" を見ていたら、「マイナースポーツの王者の中で真の王者は誰か」というネタをやっていた。この番組、ワシントン・ポスト紙のベテランコラムニストのトニーとマイクがその時の旬のスポーツの話題について議論する番組なのだが、テレビ向けの小気味よい展開と、二人の息のあった会話がけっこう楽しい番組。
そこで出てきたマイナースポーツの王者たちなのだが、

●ランス・アームストロング(自転車/ツール・ド・フランス)
●ミヒャエル・シューマッハー(F1)
●アニカ・ソレンスタム(女子プロゴルフ)
●トニー・ホーク(スケートボード)
●クリス・マネーメイカー(ポーカー/去年のポーカー世界選手権王者)
●バスフィッシングの王者(名前忘れた)
●ケン・ジェニングス(クイズ番組Jeopardy! 38回勝ち抜け王者)
小林尊(ホットドッグ早食い)

このリストに、シューマッハーやらランスに並んで、あのホットドッグ早食いの小林クンが出てきてびっくり。このトピックはランスのツール6連覇をふまえたもので、彼の偉業は他のいわゆるマイナー・スポーツと比べてどこに位置するか、というのを(面白半分)議論しているわけで、ランスの6連覇は個人スポーツ史上最高の偉業だとか、シューマッハーは年収8000万ドルだよ、とかそういう話をしている。しかし、小林クンの番になると、二人のベテラン・コラムニストが急にエキサイトし始めた。トニーは開口一番、"Kobayashi is the man!"と言う。これは、2ちゃんねる風に訳すと「小林は神」という感じ。これ以上ない形容なのだ。さらに、
「この前の早食い選手権でも12分で53個半を食べて、優勝した」
「小林は今までホットドッグ早食いで一度しか負けたことがない。それはクマと対決したときだ」("Man Vs. Beast" という、人間と動物があらゆる種目で対決するアメリカの特番に出演したときのこと)
「アニカはクマとゴルフ対決したとか言えないもんな」
などの発言が続出。
 最後に、これらのアスリートをランク付けするときになって、ゲスト出演していたマイアミのダンは小林尊をランスやシューマッハーをさしおいて1位にした。レギュラーのトニーは「さすがにそれは…」と言って、ランス、シューマッハーに次ぐ3位にしたが、ダンには「小林を一位にしろ!」といじめられていた。
 まあ、冗談半分なランキングで、二人とも小林尊がシューマッハーより上と思っているわけはないだろうが、改めて小林クンがアメリカン・カルチャーに浸透している事実を目の当たりにしたのでした。

それから、このリストにも登場のケン・ジェニングス。アメリカNo. 1の正統派クイズ番組 "Jeopardy!" で、38回連続勝ち抜けしてこの夏のテレビの話題を独占している。獲得賞金は130万ドル余り(約1億4000万円)。ワシントン・ポストまで一面記事にしたりしている。週5回放送の番組は夏休みに入るので、この続きは9月から、ということらしい。この話題も面白いのだが、TVの話題はまあこれくらいにしておこう。

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July 24, 2004

2004年夏・アメリカのビザ事情

今日はアサヒ・コムの記事にコメント。あまりひどい記事ではないですよ。まあ、記者がニュースの本質をつかんでいる跡も見えないわけですが。
ビザ申請はまず指紋から 在日米大使館 (asahi.com 7月21日)

米国大使館は20日、テロ対策の一環としてビザ申請者からバイオメトリックス(生体認証)技術を使って電子的に指紋を読み取る新しい出入国管理システムを導入した。
 米連邦捜査局(FBI)の犯歴データベースなどと照合、面接にすすめるかどうか、7〜8分で結果が出る。対象となるのは留学生、研究者、ジャーナリストなど。90日以内の商用や観光目的の渡航者は必要ない。従来3週間ほどかかったビザ発給が2日に短縮されるという

このアサヒ・コムの記事だけでは、短すぎていいニュースなのか悪いニュースなのかよくわからない。アメリカの入国管理は、9/11以後どんどん厳しくなっている。テロ犯人が学生ビザで入国し、ビザ失効後も不法滞在を続けていたことから、最初は学生ビザの取り締まりがとくに厳しかったのだが、最近は他のビザにも影響が出てきている。そういう流れの中、この夏にいくつかビザ申請の手続きが変わっている。その詳細は在日本米国大使館のウェブサイトのビザサービスのページを見ればわかるが、この全体像の中でとらえないとこの記事はよくわからない。
 まず第一に、アメリカ国務省の政策により、今後発行されるすべての情報に生体情報を取り入れることが義務づけられることになった。アサヒ・コムの記事はこの政策の一環である。この政策により、ビザと本人の生体情報が入管で確認されることになり、今までより確実な身分証明が行われることになる。もちろん、指紋を採られるということにはどうしても不快感が伴う。でも、指紋を採られるのと、たとえば眼の光彩をスキャンするのと、パスポートを身分証明証をいつも持ち歩くのと、どう違うのかを考えると、あまり違いないような気がする。まあ、この心理的な印象は人により意見の分かれるところだろう。また、政府が個人の動きを逐一記録しているのが気に入らない、という向きもあろう。が、今回の措置はパスポート偽造しようとしている人でもなければ実質的な変化がないような気がする。アメリカはすでに機械で読み込み可能なパスポートを義務づけていて、パスポートの出入国の動きはすでにきっちり記録されているし、データの情報化も進んでいる。そういう意味では、アメリカ政府が自分の出入国記録を握っているのがいやだという人は、アメリカに入国しないほうがいい、というような状態になっている。もちろん、今回のボビー・フィッシャーの事件を見れば、アメリカの同盟国も情報交換しているから同じことだろう。結局、今住んでいる国から出ないくらいしか方策はない。
 この件に関連して、米国内からのビザ更新サービスが廃止された。ジャーナリスト、学者などはアメリカ国内からビザの更新が出来なくなった。米国大使館のページによると、これは、新規ビザを生体情報を取り入れた新しいものにするための措置だと説明している。私はもう学生ビザではないので学生ビザの事情に疎いのだが、去年には学生ビザはすでに国内での更新は出来なくなっていたのではないだろうか。これは、私のように労働ビザを更新しなければならない者にとっては、面倒が又一つ増えたことになる。しかし、ここで効いてくるのが、上の生体情報取り入れによるビザ審査手続きの短縮化である。大使館ウェブサイトによると、いままではアメリカの大使館でビザ申し込みをすると6週間かかったのが、現在は1週間程度で処理できている、ということだ。今まで、私のように労働ビザをアメリカ国内で取得した人は、一度国外に出ると入国ビザの申請をしなければならず、短期帰国が事実上不可能になっていたのだが、電子化によって手続きが短縮するのなら、それも実現可能になる。更新ごとに帰国するのは面倒だが、一時帰国(短期滞在)自体が出来るようになったのはプラスという見方も出来る。
 さらに米国大使館のビザサービスのページを見てみると、学生ビザの取得には$100の手数料がかかるようになったとか、9月には観光旅行者を含むすべての入国者から生体情報を取りますよ、とか、ある意味不愉快なニュースが並んでいる。とくに入国管理については、9/11以降、正直言って外国人は歓迎されていないよな、ということを肌身に感じるように感じることが多くなった。しかし、だからといって、アメリカが外国人をあからさまに締め出すまでにはまだ至っていない。外国で暮らしているとこの辺りの問題には非常にナーバスになったりするのだが、ここは合理的に考える必要があるというか、合理的に考える訓練をしなければいけないと自分に言い聞かせている。だいたい、入管で引っかかるようなことをしていなければ、時間とお金はかかってもいつかはビザが手にはいるのだ。特に、日本人は心配する必要はないと思う。それは、私の周囲にいる本土中国人の学生や学者たちが今まで通り生活している(ように見える)ことからもわかる。アメリカとの外交関係で言えば、中国との関係の方がやばいはずなのだが。(折に触れて、本土中国人の留学生は、日本人の学生に比べてしぶといというか、生命力があると感じることが多いのだが、それはまた別の機会に。)確かに、ビザの手続きに1、2ヶ月かかったり、ビザ更新の度にバカにならない手数料を取られたり、ビザ関係でストレスがたまることは多い。しかし、こういう時に浮かび上がってくるのは、なぜ自分は留学/海外生活しているのか、外国人としての不便な暮らしを強いられながら自分が得ているものは何か、というような実存的な問題だったりする。

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July 21, 2004

ボビー・フィッシャー:リンク集

ボビー・フィッシャー氏の件は、氏がアメリカに強制送還されるまで大きな動きはないと思われるのですが、ここでいくつか興味深い記事にリンクを張っておきます。

Fischer's Price By Garry Kasparov (Wall Street Journal)
コンピューターと対戦したチェス世界チャンピオンとして有名なカスパロフ氏が、フィッシャー氏の生涯についてウォール・ストリート・ジャーナルのオピニオン欄に寄稿しています。念のため書いておくと、WSJは保守系なので、政治的な裏読みができなくもない記事。この記事で何と言っても注目なのは、同じチェス名人として、カスパロフ氏がフィッシャー氏のチェスをどう評価しているかというところ。何でも彼は6巻本のチェスの歴史を書いているところで、ちょうどフィッシャー氏の棋譜を研究していたところだったとか。カスパロフ氏はこう書いています。

Despite his short stay at the top there is little to debate about the chess of Bobby Fischer. He changed the game in a way that hadn't been seen since the late 19th century. The gap between Mr. Fischer and his contemporaries was the largest ever. He singlehandedly revitalized a game that had been stagnating under the control of the Communists of the Soviet sports hierarchy.
カスパロフ氏の眼を信じるならば、彼のチェスは、掛け値なしに革命的だったと言うことでしょう。フィッシャー氏は天才として名声を博し、表舞台に出ていたのはほんの数年だったのに、これだけの評価。そして、文字通り「世紀の一戦」となった、ソ連のチャンピオンたちとの試合。やはり、20世紀の巨人の一人と言うことになるのでしょう。カスパロフは彼の晩年の奇行ぶりについてはあまり同情していませんが、やはり、「フィッシャーは、チェス界に残した偉大な功績と、彼の永遠なるゲームによって記憶されるに値する」と書いています。また、この事件の報道で、天才がチェスをプレーしたら気が狂ってしまうという誤解が生まれたら困る、とも書いています。この事件は、「繊細な精神が、天職を捨てるとどうなるか」ということの例なのだ、と。

 例えば、天才音楽家や天才作家が日本国内に潜んでいたが、アメリカ政府に協力して日本の入管が逮捕してしまったら、一国民としてどういう立場を取るか。人類の遺産への功績をどう評価するか、という問題がここにはあります。やりきれない気持ちにはなりますが…。でも、私はやっぱり日本政府の立場を支持すると思います。(前の私の記事を参照。)フィッシャー氏の件の件に関わりなく、ジェンキンス氏が訴追される可能性ももちろんあるわけですが。

●上の記事をWSJの許可を得て転載しているのはチェス関係のサイトchessbase.comなのですが、このサイトではフィッシャー事件をかなり詳しく追ってます。

●chessbase.comで見つけた記事。なぜユーゴでチェスの試合をしただけで指名手配されるのか、という問題を詳しく調べています。何でも、彼が違反したのは国会で定められた国法ではなく、「大統領命令」とのこと。この「大統領命令」は大統領のサイン一つで発行するものの、他国との条約(この場合は旧ユーゴへの経済制裁)に基づいた大統領命令は、国法よりも上に位置するものだとか。これはどうなんでしょうか。法的解釈はともかく、単なる法律違反と言うよりは大統領の権威への直接的な反抗という面が強くなるのだとこの記事は論じています。どこかで見たフィッシャー氏のユーゴでの試合前の記者会見の映像では、この大統領命令に基づいた手紙につばを吐いていましたから、なおさら、です。その上でのあの9/11後の発言ですから、今のアメリカの雰囲気では情状酌量を得るのは難しいでしょう。

●AP電、ロイター電以外の記事を探していたんですが、この記事(San Jose Mercury News, 登録必要)ではベイエリアのファンの反応をレポート。けっこう冷たいです。

Alan Kirshner, who runs the Success Chess school in Fremont, said he's received e-mails with smiley faces about Fischer's arrest.

``Everyone respects his chess. No one respects him,'' Kirshner said.

Stanford chemistry Professor Richard Zare, a longtime faculty sponsor of the university's student chess club, said Fischer's virulent anti-Americanism and anti-Semitism make him ``the type of person you might not want to get trapped in an elevator with.''

But Zare still marvels at Fischer's intricate understanding of chess and ability to quickly see how moving any piece in any direction could affect who wins the game.

追記 (July 21, 2004): タイトルを変更しました。

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July 20, 2004

千と千尋占い。

千と千尋の神隠し占い (成城トランスカレッジ!! ―戯言@はてな― 経由)

あなたは千尋タイプです。

あなたは現状にどうしようもない不満を持っているかもしれません。ただ意味もなく。やればできるのに、なにもやろうとしないときがあるでしょう。不満がありすぎて、今さら行動する理由が見つからないのかもしれません。自分が本当はどうすればいいか、あなたは分かっているはずです。チャンスを待って開花してみると良いでしょう。あなたの内に秘めたパワーはとても大きなものです。

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July 19, 2004

【ワシントン・ポスト】対イラン政策の分かれ道 — 次はイラン?

ワシントン・ポストの記事から。
U.S. Faces a Crossroads on Iran Policy (July 19, 2004、登録必要)
この記事、次のように始まる。

The Bush administration is under mounting pressure to take action to deal with Iran -- and end the drift that has characterized U.S. policy for more than three years.
いままでまったく不在だった対イラン戦略をきちんと立てましょう、というプレッシャーに現政権がさらされているという記事なのだが、"to take action to deal with Iran" という言葉の意味を考えると、要するに、肚を決めてかかりなさい、と迫られている情勢のようだ。例えるならば、9/11後のアフガン戦争が終わった頃に、「対イラク戦略を立てましょう」と言っていた状況と似たような状況らしい。このエントリには少しセンセーショナルなタイトルを付けたが、それほど的外れでもないと思う。
と言うわけで、この記事はアメリカ政治のゆくえに興味のある方は必読なのだが、少し解説。

まず、「対イラン戦略」を考えなければならないとされる背景には、イランとアルカイダの関係があるとされる。先日終わった9/11調査委員会の最終報告が木曜日に発表されるが、イランは、テロ犯人19人のうち8人をアフガニスタンから通過させていた疑いが持たれている。それも、イランを通過したという証拠が残らないように、入国スタンプを押さないと言うことで、イラン政府がどこまでテロに協力していたかが問われている。現CIA長官(代理)は、そういう証拠はないと言っているが、イラン政府は否定していないらしい。(また、ネオコン系・National Reviewの記事によると、ロンドンのアラブ系新聞、Asharq Al-Awsatは、ビンラーディンの組織のメンバーなど300人以上の指名手配テロリストがイラクに潜伏しているとリポートしているらしい。)もちろん、イランの核開発疑惑もある。

ワシントン・ポストの記事に戻ると、今日19日、シンクタンクの外交問題評議会はイラン外交に関するレポートを発表し、米・イラン関係の正常化、つまり外交による諸問題の解決を求めている。このレポートにはロバート・ゲイツやブレジンスキーなど、米政権の元外交顧問が入っている。また、イラク戦争でも反対に回ったブッシュ(父)政権のときの国家安全顧問のスコウクロフトもイランに対しての強攻策に反対している。

一方、議会の方はすでにイランに対して何らかの手を打つための法案に取りかかっていて、下院の方はイランの核開発を止めるために政府が「すべての適切な手段」を使うことを許可する決議を376-3で採択している。(この決議の用語は、イラク戦争前に武力行使を許可した議会決議と似ているとこの記事は指摘している。)また、上院では同様の決議案を夏休み明けの9月に上程するらしい。イランは「悪の枢軸」の一国なのだが、現政権の今までのイラン政策は、場当たり的で一貫性がないものだった。しかし、ここで包括的な対イラン戦略を打ち出すよう、プレッシャーがかかりつつある。

という記事なのだが、今のところ、ブッシュ政権は、選挙前に対イラン戦略を打ち出すことはしないといっているらしい。その一方で、上の記事に見るようなネオコン系の人々は、早く手を打ったほうがいい、と、政権交代(Regime Change)を含む強硬策を推進しようという気運を高めている。このワシントン・ポストにリンクしているアンドリュー・サリバンのブログでも、イスラム・テロリストとの戦いに勝つためにはイランを民主化しなければいけないと思う、と書いている。サリバンは、この「イラク問題」はこの秋の選挙の論点の一つにすべきで、両候補がきちんと自分の立場を主張すべきだといっている。まあ、サリバンもすぐに武力行使を、と言っているわけではないのだが、「イランの民主化」は必要、というのは、イラク戦争前のネオコンの発想に似ている。

この件、今のところ、選挙後まで持ち越しという見通しらしいが、まだどうなるかわからない。今週から始まる両党大会で「イラン」という単語が出てきたら、このことだと思っていい。また、サリバンが言うように大統領選の討論会でこの問題が出るかどうかもわからない。でも、このワシントン・ポストの記事の書き方だと、山場だ、という感じはする。注視しておくべき問題だろう。

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追記:フィッシャー氏とジェンキンス氏

先日のボビー・フィッシャー氏拘束のニュースの続き。finalventさんが書いていた、「バーター」について。
The strange journey of Sgt. Jenkins (Christian Science Monitor)
この記事は、ジェンキンス氏日本入国についてのニュース記事。よくまとまった記事で、この事件が米国でどう見られているかを知る意味で役に立つと思うのだが、次のような一節がある。

Meanwhile, in the middle of the Jenkins brouhaha, Japanese authorities last week arrested American chess maestro and mystery man Bobby Fischer, who had been eluding US officials since 1992. Mr. Fischer played Russian Boris Spassky in the former Yugoslavia, re-gaining his crown as the world's No. 1 player. But the trip violated US sanctions against Belgrade over its aggression in Bosnia.

As of this writing, Fischer was waiting in a Tokyo airport detention center for extradition to the US for using an illegal passport. His arrest is seen by some as a possible goodwill gesture by Japan as it lobbies the US for leniency in the Jenkins case.

つまり、この記事は、ボビー・フィッシャー氏の拘束は「親善の意思表示」と見られている、としている。AP電では
Fischer was detained Tuesday in Japan, in a move that showed the Japanese are willing to cooperate in going after U.S. fugitives while still making the case on leniency for Jenkins.
こちらの方がもう少しわかりやすい。要するに、日本は、ジェンキンス氏のケースは特例であって、他の場合はアメリカの指名手配犯の捜査に協力しますよ、という姿勢を示した、ということになる。これだけでは、実際にこの二つの事件に関連があったかどうかはわからない。しかし、米国メディアがこの二つの事件を関連づけて報じているということは同じくらい重要である。結論だけ言うと、フィッシャー氏の第三国亡命、あるいは日本への釈放はなくなった。ジェンキンス氏のケースが進行中の今、日本がもう一人アメリカの指名手配犯を逃がしたら、日本はアメリカ当局に協力しない亡命天国というイメージを与えてしまう。メディアはそう報ずるだろう。こうなったらアメリカ当局はフィッシャー氏、ジェンキンス氏の両方の身柄を求めてくるだろう。ジェンキンス氏のゲームを続けなければならない日本政府(ジェンキンス氏の身分についてはっきりした法的保証がまだないということは、CSMの記事にも書いてある)としては、このようなリスクは取り得ない。フィッシャー氏は、本当に不運というか、悪い場所に悪いタイミングで居合わせたとしか言いようがないが、仕方ない。最初の拘束の動機やいきさつがどうであれ、こういう展開になってしまった以上、私は日本政府がフィッシャー氏を米国政府に引き渡しすることを支持せざるを得ない。この問題についてはもう少し考えてみたいが、私は、世界中のチェスファンを敵に回すことになっても、ジェンキンス氏が日本で曽我さんや二人の娘さんと住めるようになることを支持すると思う。

註:最初は前エントリの追記としていましたが、別エントリにしました。

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July 17, 2004

ボビー・フィッシャーの拘束について

チェス前世界王者のボビー・フィッシャー氏が成田空港で拘束された。この話、ニュースで読んだときはさらっと読み流してしまったのだが、極東ブログの記事に触発されて調べてみると、いろいろと裏がある話らしい。英語が読める方には、このThe Atlantic Online の記事がよくまとめてある(少々長い)が、少し古いし、日本での事情はわかりにくい。ニュースの概略は極東ブログのほうを読んで頂くとして、感想だけ書く。(私こそフィッシャー氏について書く任はないわけですが)
あのボビー・フィッシャー氏が、大っぴらに反米、反ユダヤの発言をしているとは知らなかった。ネット上の「公式サイト」で9/11のインタビューを聴いたのだが、これでは表舞台には出られないだろう。アメリカでも、ヨーロッパでも。彼自身もユダヤ人なのだが、こういうメンタリティは珍しくはない。

いままで日本にいることはアメリカ当局は知っていたはずなのだが、今の時期に拘束されるというのは、何かあるのだろうか。ここからは陰謀論めくのだが、フィッシャー氏は有名人だし、こうなってはある意味大物の思想犯だから、現政権が見せしめとして拘束したということもあるのかもしれない。(フィッシャー氏がユーゴスラビアで試合をしたのはブッシュ父が大統領の時だった。)あれだけの反米発言をしたのだったら、今の常識的には言い訳できないだろうけれど、一方、アメリカ内外に自分の言論のために自分の身分が拘束されると思って恐怖を感じている人は多いのではないのだろうか。アメリカに住んでいる外国人としてはそれは人ごとではない。

それとは別に、日本政府というか入管はそんな米国に意図的に協力したのだろうか。finalventさんが示唆しているように、現在日本で流れているニュースと直接関係するようなバーターが成立しているのだろうか。もし、日本がアメリカの言う通りに動いているとしたら、何ともやりきれない気持ちにはなる。しかし、たとえその(現実にはありえないと思えるような)危惧が事実だったとしても、自国民の生命はあらゆる手段をつかって守るという日本政府の姿勢は仕方ないというか、むしろ賞賛すべきことだと私は思う。逆に、フィッシャー氏が日本に外国人として住んでいて、こういう運命になった過程を見ていると、外国人として海外に居留するというのはなんと心細いことだろうかと改めて思う。

彼の狂気は、finalventさんが書いているように、何か人を「狂わせる」というか、苛立たせるものがある。彼の「公式サイト」、多分日本での支援者が作っているんだろうが、見ていると切ない気持ちになってくる。(何でE-mailをプリントアウトして、画像スキャンしてHPに載せなきゃならないの? 日本での支援者とはどんな人だったのか、彼とはどういう関係だったのだろうか。)さらに、チェスでの天才ぶりとの対比、また、彼の人生が冷戦の最前線で国際政治に巻き込まれたことなどを考えると、彼の狂気は世界の歯車仕掛けの核心にふれているのではないか、狂っているのは自分の方ではないか、と思わせるものがある。我々凡人は鈍感だから気付かずに生きていけるが、天才だからこそ感じてしまった何か、というか。彼には文学でしか扱えないような狂気の世界に近いものを感じる。そう考えると心が深く揺り動かされる。でも、別の見方をしてみれば、日常を生きている我々にとっては、この手の狂気はごくありふれたものでもある。とくに、この手の狂気は、周りの人々を不幸にする。世界は曲がっているかも知れないのだが、そういう世界に生きているわれわれには、そういう不幸からどう立ち上がるかとか、それが無理ならどこに希望を見つけていくかということに興味があるのではないだろうか。例えば、映画 "A Beautiful Mind" のエンディングは文学的には感心しないけれど、日常を生きている自分としてはそれも認めたいと思う。それが、彼の狂気の闇に蓋をすることであっても。とにかく、この事件にはいろいろと考えさせられたのでした。

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新しいiPod

New iPod shown on Newsweek cover (ThinkSecret)

iPodのニューモデルが月曜日に発表される、というニュース。うわさ話かと思ったのですが、Newsweekの来週号のカバーのカバー・ストーリーで大々的に発表される予定だったのが、誰かが(Newsweekと提携している)msnbc.comのサーバで来週号の表紙画像を見つけて、確定したみたいです。
 このサイトの記事によると、現行より一回り小さく、薄くなっているようです。写真を見ると、形状としてはiPod miniに少し似ていますねー。また、値段も現行より少し安くなるとか。

MSNBCのサーバで見つかった表紙画像(拡大)

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July 16, 2004

アメリカで『風雲!たけし城』がカルト番組になっている

「料理の鉄人」など、アメリカのテレビで日本の番組がカルト的人気を得ることは今までもあった。ホットドッグ早食いの小林尊クンなどもある意味そうだろう。で、最新の日本発ヒット番組は何と『風雲!たけし城』らしい。Slate.comの記事から。
No Pain, No Gain (Slate)
アメリカでのタイトルは "Most Extreme Elimination Challenge" (略称MXC) という。この番組を制作・放送しているチャンネルはSpike TVというのだが、このチャンネル、"First Network for Men" というだけあって、若い男性向けの番組を24時間放送していて、「マグガイバー」の再放送があったり、お色気番組があったりする。その中で、この評者はMXCを「奇妙に芸術的で、純粋に共感を呼ぶ」唯一の番組として紹介しているのだ。
最近、アメリカのテレビは「リアリティーTV」流行り。一般の視聴者が参加して、いろいろなゲームやら課題にチャレンジさせて勝者を決めるというフォーマットだ。一般人の素のリアクションやら脚本のないドラマなどを楽しむ番組。日本では『電波少年』あたりから人気があったが、アメリカでは3、4年前からこのジャンルに火がつき、ネットワークのチャンネルはこの手の番組を毎日のように放送している。で、『たけし城』の映像はこのアメリカのテレビ番組のムードにぴったり合うらしい。

米国版"MXC"は、オリジナルをかなり編集して制作されている。会話はすべてこちらのコメディアンが吹き替えているし、たけし軍団や挑戦者の名前はすべてアメリカ人の名前に変わっている。そのまんま東演ずる家老は「ケニー」。画像として面白い部分を集めただけの編集なので、最後に城が乗っ取られたかどうかもわからない。でも、ラッシャー板前が両足に馬をくくりつけられてまた裂きにあったり、顔から泥につっこんだりというのには翻訳は必要ない。ばかばかしい映像には国境はないのである。(それにしても、この番組、今になって見直してみると、泥やら水やらに突っ込むシチュエーションが多いよな。)

ところで、この紹介記事では、筆者が映画監督ということで、けっこううがった見方をしている。まず、殿様役をしているのが今は国際的な映画監督になった北野武(筆者は「小津やスコーセシに比肩する」と紹介している)だということをしっかり押さえている。これは、この番組をバカ・コメディとして見ているアメリカの視聴者は見逃してもおかしくないところ。監督としての北野武は、キタノがオオシマやらイマムラほどポピュラーなフランスほどではないかも知れないが、アメリカでも外国映画ファンには「その男凶暴につき」「ソナチネ」「HANA-BI」などが知られつつある。また、記事でも紹介しているが、今月には『座頭市』も公開される。この記事では、その北野武が昔はビートたけしというコメディアンだったことなど、彼の日本でのキャリアを紹介している。また、彼が『たけし城』で演ずるキャラは「(ダンテ『神曲』の)ヴァージル役」(つまり、地獄の案内人)で、防具はヘルメットしか着用していない一般参加者が次々とおまぬけなゲームで苦闘するのをすまして高みから見下ろしている重要な役割なのだと指摘している。これって、たけしのコメディの本質を突いていないだろうか。

さらに、たけしのことを、ハイ・カルチャーとロー・カルチャーが混在しているという意味で、クエンティン・タランティーノ監督と比較している。この比較はけっこう的を射ている。タランティーノが『バトル・ロワイヤル』の大ファンなのは有名な話で、日本のヤクザ映画などB級映画の影響は彼の "Kill Bill vol. 1" にも色濃く出ている。『たけし城』を作りながら映画も作るという感覚は、タランティーノにはよく理解できるのではないだろうか。(タランティーノ自身、リアリティTVで最も人気のある『アメリカン・アイドル』の審査員を務めて話題になった。)幸か不幸か、このタランティーノ=たけしのラインが、現代の日本の文化とアメリカの文化の関係を考える上で見逃せない強力な流れの一つになっているとさえ言えるのではないだろうか。

こう見てくると、現代のアメリカ文化と日本文化は思わぬところでつながっているし、似ていることも多い。この評者は、この番組ではわざわざテレビに出て恥をかくことこそが最大の賞品で、それは今のアメリカでも同じ、と言っている。アメリカ英語ではにわか有名人の期限は15分("Fifteen minutes of fame")という言い回しがあるが、それに引っかけて"Fifteen minutes of shame" こそが賞品、だとまとめている。まあ、それもそうなのだが、体を張ったコメディとか、キッチュな衣装とか言うたけしの芸風がこれだけアメリカでも受けるというのは面白い。この紹介記事にしても、細かく見ていくとけっこう誤解があるのだが、"First Network for Men" の番組を見てこれだけのうんちくを傾けることができる批評家がいるというのは、今のアメリカで日本文化がどう理解されているかという問いの一つの答えになっていると思う。

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July 14, 2004

『華氏911』リンク集

『華氏911』についてだが、前のエントリから自分の考えはあまり変わっていない。現在のアメリカを写すスケッチとしては面白い素材がたくさん入っているから、それだけでも見る価値はある。(映画評をいくつか読むと「映画の一番説得力のある場面は、ムーアが素材そのものに語らせているところ」という意見が多かったが、その通りだと思う。)また、マイケル・ムーアという人物自体、保守とリベラルで真っ二つに分裂した今のアメリカをよく表していると思う。ただ、この映画を「事実」と思ってしまう人というのは、反ブッシュに凝り固まって物事が見えなくなっている人か、日頃よっぽどニュースを見たり、新聞を読んだり、ものごとを考えたりということをしない人だと思う。日本でも話題になると思うので、少し距離を置いて観察してみて下さい。(特に、朝日系のメディアが絶対大騒ぎするだろうから。)
また、日本人の視点から見たら、ムーアのアメリカ中心的な視点も鼻につくと思う。例えば、「有志連合 (coaltion of the willing)」には、パラオ、コスタリカ、アイスランドなど、ろくに軍隊もない国も入っていますよ、という場面があるのだが、そこでのパラオの紹介の仕方なんて、「ちびくろサンボ」真っ青の、ステレオタイプ丸出しの表現の仕方だった。こんなの、アメリカ黒人やらヒスパニック相手には訴訟が怖くて絶対やれないだろうが、外国人だったら平気なのだ。こういうのには日本人はもっと怒ってもいいと思う。
 それから、マイケル・ムーアは、いつもその時思ってることをあまり考えずに言う人だから、結構ぼろも出ている。このSalonの記事によると、9/11テロが起こった直後、彼はこう言ったらしい。

Am I being asked to believe that this guy who sleeps in a tent in a desert has been training pilots to fly our most modern, sophisticated jumbo jets with such pinpoint accuracy that they are able to hit these three targets without anyone wondering why these planes were so far off path?
これはオサマ・ビンラーディンを犯人扱いした政府発表を疑問視しているわけだが、実際この通りだったのは周知の通り。映画を見たら、この人がジャーナリストとしてはけっこういい加減だということは納得してもらえると思う。

さて、この映画についてのアメリカの論調をまとめようと思ったのだが、なかなか読み応えのある批評がいくつかあるので、面白い記事へのリンクと紹介にとどめておく。
 ちなみに、あるトピックについての英語のニュースを検索するのに、最も手軽なのがGoogle News。ここで検索すると、世界中のあらゆる新聞、雑誌、ネットマガジンから関連記事を見つけることが出来る。ただ、ヒット数が多すぎるのが難点。こういう時役に立つのが、Slate.comのサイト内検索。そもそもSlate自体が結構読み応えのあるサイトなのだが、このサイトでは毎週各新聞・雑誌の記事をダイジェストしながら紹介するコーナーがあるので、ムーアの映画のような話題性の高いトピックの場合は、主要メディアへのリンク集としても使える。『華氏911』でも
Michael Moore Returns
Moore Politicizing
の2つの記事がヒット。アメリカ国内メディアでの反応が大まかにつかめてとても便利。以下は、このサイトで紹介されている記事とこのサイト独自のコラムを中心にまとめた。

まずは、メジャー新聞・雑誌の映画評。
FILM REVIEW; Unruly Scorn Leaves Room For Restraint, But Not a Lot (New York Times)
'Fahrenheit 9/11': Connecting With a Hard Left (Washington Post)
A First Look at "Fahrenheit 9/11" (Time)
Eviction Notice (Village Voice)
Fahrenheit 9/11 (Roger Ebert - Chicago Sun TImes)
けっこう好意的なものが多いのは、映画評論家の人達に民主党支持者が多いから?

"Fahrenheit 9/11": Nay! (Salon.com)
Proper Propaganda (Slate)
この二つは内容のある批評。興味のある方は一読を。特に後者は私の印象に近いかも。

Libel Suit 9/11 (Slate)
ムーアが「この映画を貶す奴は名誉毀損で訴えてやるぜ!」と評論家たちをテレビ・新聞などのコメントで公然と脅しているという話。この記事では、「マイケル・ムーアは事実を曲解している」といった程度では名誉毀損にならないと言うことはああいう映画を作った本人が一番よく知っている、と書いていますが。また、ムーアを「百万長者のハリウッドの有名人」と考えれば彼の行動パターンが理解できるというのも、重要な視点かも。名誉毀損と言えば、
Unfairenheit 9/11: The lies of Michael Moore. (Christopher Hitchins - Slate)
この著者がムーアとのテレビでの公開討論を申し込んでいるらしい。ムーアはテレビ出演は自分の思い通りの構成にならないものは出演しないらしく、実現の確率は低いが。ともかく、ヒッチンスはムーアとは犬猿の仲。この批評も実に辛辣。興味のある方はぜひ一読を。特に、次の箇所なんか、英語で知識人がけんかを売るときの見本みたいな文章です。

To describe this film as dishonest and demagogic would almost be to promote those terms to the level of respectability. To describe this film as a piece of crap would be to run the risk of a discourse that would never again rise above the excremental. To describe it as an exercise in facile crowd-pleasing would be too obvious. Fahrenheit 9/11 is a sinister exercise in moral frivolity, crudely disguised as an exercise in seriousness. It is also a spectacle of abject political cowardice masking itself as a demonstration of "dissenting" bravery.
ムーアはヒッチンスを名誉毀損で訴えるのだろうか?

Under the Hot Lights (Newsweek)
著者はニューズウィークの政治コラムニスト。この映画の事実関係に関する検証記事。この映画を見て「本当?」と思った人は一読を。まとめると、映画に出てくるサウジ王家との関係やら、軍事産業との癒着などは、この人に言わせれば、まあよくあることで、違法行為といえるほどではない、となるでしょうか。例えば、ブッシュ政権との癒着が取りざたされるカーライル・グループのスポークスマンによると、傘下のユナイテッド・ディフェンス社は110億ドルのロケット・システムの契約を取っていたが、ブッシュ政権によってキャンセルされて大損している、とか。でも、アメリカ政府とロビイストの関係をそもそも知らない人にはムーアの言っていることはショックかも。まあ嘘ではないわけだから。でも、民主党が政権を取ったからと言ってロビイストがいなくなるわけではなく、別のロビイストが政権に近づくだけなのだが。

Movies: European Idol (Newsweek International)
ムーアがヨーロッパで人気があることに関するルポ。

Fahrenheit 9/11: Crying, Laughing, Shouting at the Screen (The Village Voice)
ニューヨークで『華氏911』を見た人の反応。ニューヨークはもともと反ブッシュの人達が多いので、みんなこの映画をほめまくってます。だからといって(南部・中西部に多い)ブッシュ支持者がこの映画を見て意見を変えるとは思えないけどね。というか、ブッシュ支持者はそもそもこの映画を見ないか、見ても保守系コメンテーターの意見をラジオかFox News で聴いて相殺するでしょう。

'Fahrenheit 9/11' is bell tolling for many mainstream journalists (San Francisco Chronicle)
映画に負けず、プロのジャーナリストもがんばれよ、というコラム。

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July 12, 2004

参議院選挙メモ

民主党が躍進といいますが、日本の雰囲気がわからないのでコメントは控えます。いずれにせよ、衆院解散がなければ三年後の参院選まで選挙がないとのことなので、小泉首相はひきつづき自民党をぶっ壊すように。(笑)それから、民主党は、安全保障・外交などの最低限の了解事項を確認して安心して政権交代ができるようにして欲しい。それにしても、特に比例で労組やらマイノリティ系の候補やらが多く当選してるのは、何なんだろう。(参考:hima2908さんのブログ)マイノリティ系候補を立てること自体には反対しないが、外国人参政権など国家の根幹に関わる問題で足かせになるような人を選んでいなければいいのだが。
irregular expressionの分析記事。なるほど、今回の民主党の議席の上積みは、3年前の「小泉人気」の時の浮動票なんだ。納得。

セカンド・カップの川上直子さんの選挙雑感。なるほどと思ったのは次の分析。

ただ、そうはいっても、ではどうして[自民党は]この凋落でもここまで善戦できているのかといえば、誰でも知っている通りの創価学会様様状態が一方にあり、他方には、隠れたアジェンダたる「日本」問題があるからだろう。まったく気づかず「従来通り」の人が基礎票だとしても。つまり、この前小沢氏が苦衷を表明していたような永住権保持者の地方参政権に象徴されるような、というか、ぶっちゃけ朝鮮問題というべきだろう問題によって、いいやオレはこっちを選択するという人が古層と新層に渡って存在する。しかし、だとしたらこれって結構スパイラルだと思う。
 他方、民主はといえば、小泉的手法+半分創価学会じゃんか、で、もうこんな自民は間違いだ、となって流れた地方票によって成立している部分と、従来からの都市部反自民票で成立している。つまりここは実は、アンチの吹きだまり。そして伸びない理由は、上のぶっちゃけ問題が底流にあってより都市民的なところで人が離れているってことだろう。そして、実はこっちもスパイラル的。
今回の選挙で「民主党にはちょっとまだ任せられない」と思った人の不安感を一言で言うと、この「日本問題」ということになるんだろうと思う。少なくとも私はそうだった。一方、自民党に入れたくないという人の、いわゆる抵抗勢力の昔ながらの政治手法にあきれる気持ちには共感できる。福井であの官房副長官が再選とか、あの郵便局のおじさんが復活とか、私も正直うんざりする。で、川上氏がいうように、この不安定な現状は当分ほどけないだろうと思う。
 こういう、両方の党が互いのアンチとしてしか存在意義がないねじれ状態は解消されるのだろうか。両方の党の間に、ポジティブな対立軸ができることが第一。それから、上にも書いたが、民主党には、基本的な外交・安全保障政策の上で自民党とある程度の共通了解を持ってもらわないと。アメリカではケリー候補が「テロとの戦争」継続を表明したし、イラク戦争批判は本選挙の綱領に載らないという。また、ブッシュ大統領とイラク戦争を進めた今のイギリスの政権は労働党だというのも、日本の常識で考えてみるとすごい。
 と、ここまで書いてみて、川上氏の言う「日本問題」と、私が「外交・安全保障政策の共通了解」と考えるものは、実は重なる部分が多いのではないかと思う。すなわち、対北朝鮮政策やら外国人参政権のような「日本問題」のために民主党に入れられないと思っている人にとっては、「日本問題」にくくられるような問題の多くは国家の基本に関わる問題だから、妥協の余地はないと考えているのではないだろうか。言い換えると、左翼やカタカナサヨクの人達にとっては「日本問題」は「偏狭なナショナリズム」の現れであり、日本が他国に比べても突出している問題なのだが、保守の人達にとっては、「日本問題」には、むしろ国際社会の大部分のスタンダードであり、最低限のラインと考える問題が多く含まれているのではないだろうか。もし民主党がそれらの「最低限の共通了解」の問題の多くに(民主党なりでもいいから)まともな解答が与えられないとしたら、保守の人達は民主党にはなかなか投票できないから、「日本問題」が対立軸であり続けると思う。それは私にはすごく不毛なことに思える。いっぽう、「日本問題」には、正当な政策上の差異になりうる問題も含まれている。どこまでが「最低限の共通了解」で、どこからが「正当な政策上の差異」なのかを見極めるのが、このねじれを解消する鍵かも知れない。

追記:goriさん@irregular expressionの「人生いろいろ」発言にまつわる偏向報道の記事は必見。古賀センセイの件でもそうだったが、民主党は、自民党を批判しても自分にすぐ返ってくるんだよな。だから批判するなと言うのでなく、自分の立場もわきまえず批判を繰り返す無責任さが問われているのを民主党のセンセイたちは気付いているのだろうか。

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ブロガー燃え尽き症候群

WIRED JAPAN に『ブロガーに蔓延する「燃え尽き症候群」』という記事が載った。(7月12日付け)

ブログを書くようになって、この手の話題は時々見かける。5月には、イラク戦争のさなかにバグダッドからブログを書き続けたイラク人ブロガー、サラーム・パックス君がブログ休止して話題になった。ニュース記事(オーストラリアの新聞のオンライン版)のタイトルは、「サラーム・パックス、ブロッギングの耐えられない重さに負ける」。(こういう話題がニュースになるというのも少し前には考えられないことだが。)それから、WIREDの記事でインタビューもされているグレン・レイノルズ教授も、有名ブログ Instapundit.com でよくこの話題を持ち出す。昨日(日曜)も、「昨日からインターネットに繋げてない。非常にエンジョイしている」と書いている。(この人、更新するときは一日中びっしり更新し続けるので、結構プレッシャーがあるのだろう。)さらに、切込隊長BLOGにも、「BLOGを書いていて困ること」という記事が出たことがあった。(この記事は面白い。必読。)そこで、「ブロガー燃え尽き症候群」など、ブログを書くときの問題点としてよく出るポイントについてコメントしてみる。
●時間を取る
記事を書く時間だけではなく、記事を書くために調べものをしたり、他の人のブログを訪問したりして、ブログ関係の時間がどんどん増える。Instapundit.com からリンクしていたある大学教授のブログ記事では、読書の時間や映画の時間が減っているけど、研究の時間には影響してない、と書いている。この人によると、もともとブログを書くような人は知的なことに執着する傾向があるから、もともと他の知的活動に向けられていたエネルギーが振り分けられるだけで、合計としては変わらないとのこと。確かに、研究に使う頭の部分とブログを書くときに使う頭の部分は違うと思う。ただ、このバランスが崩れると仕事に影響するのは確かだろう。私も気をつけないと…。

●読者の期待に添うような記事を書こうというプレッシャー
これは大きいかも。WIREDの記事によると、レイノルズ教授もこれを一番厄介に思っているらしい。そもそも、個人ブログの場合、自分が好きで書いているんだから、理想としては、好きなことを好きなときに書くべきで、自分が好きなことが書けなくなったら本末転倒のはず。でも、読者数を増やしたいとかいう欲が出てきたり、読者からフィードバックをもらったりすると、だんだん読者の好みそうな話題について書こうと思って苦労したりする。この対策としては、自分がどういう読者層に向けて書いているのか、はっきりイメージを浮かべることが重要だと思う。自分の経験でも、この辺がはっきりしないと、個々の記事を書くのにも時間がかかることが多いように思う。

●記事を書かないと病気でもしたのではないかと心配される
切込隊長は「BLOGを三日書かないと死亡説が流される」と題して、こう書いている。

忙しかったり出張していたり精神的にへこんでいて更新できないときに限って「死にましたか?」とかいうメールや電話が入る。逆に、いくつもBLOGを書いていると暇と思われて仕事を押し付けられる。
私はこういうメールが来たことはないけれど、むしろ心配させまいと思って、アイデアがないときにも記事を書こうとしたりするときが一番疲れる。

●コメント欄の管理に手間も時間もかかる
まず明言しておきますが、この問題は拙ブログでは(今のところ)あてはまらない。訪問者の方のコメントは非常に勉強になるものが多いし、読んでいて楽しい。また、まだまだ量も少ないので個々に対応できている。むしろ、もっとコメントをいただけるとこちらも更新のしがいがあるというもの。
 でも、特に大手のブログではこれが結構問題らしい。コメントの量もそうだが、著者に個人攻撃されたり、コメント欄で論争が始まってしまったり、いろいろと問題が起こって大変らしい。WIRED の記事でも、Whiskey Barというブログでコメント機能を停止したという話題が出ているが、日本の有名どころでは宮台真司のMiyadai.comでも最近コメントが廃止された。宮台氏は

コメント欄に書き込みをいただいて嬉しく思うのですが、一部の方々を除いてレベルが低すぎるので公共的な意味が存在しないと判断しまして、コメント欄を廃止してトラックバックだけ受け付けることにしました。レベルの低い個人を特定してコメント禁止にするアイディアも考えたのですが、クダラナイことに時間を使いたくないので一律廃止とします。いろんなブログでレベルを維持するために取られている措置なので、あしからず。
と書いている。
 この問題についてのDaniel Dreznerのブログ記事では、コメントの質はヒット数が増えるに従って指数関数的に悪くなる、と分析している。Dresnerは、それでもコメント機能を使い続ける理由を5つ挙げていて、これが結構面白い。私なりにまとめてみると
▼何度もちょっかいを出す連中はいつかぼろを出すから、無責任な行動は長期的には淘汰される。
▼最近のブログサービスにはスパムコメント対策やIPブロックなど、悪質コメントに対応する技術が発達している。
▼コメントの言葉づかいは、ブロガーの言葉遣いを真似するものだから、自分が気をつけていれば悪質コメントをしにくい雰囲気が出来る。
▼アカデミックの世界に比べれば、悪質コメントなんてまだまだお上品なものだから我慢しろ。(むなぐるま註:これは本当。)
▼コメントのよい面も忘れるな。特に、いろいろな人と知り合うことが出来る点。

ともかく、趣味でやってるんだから、「燃え尽き症候群」になったりしたら本末転倒。これらのポイントに気をつけて楽しくブログしたいものですね。
 で、私ですが、まだ「燃え尽き」という状態にはほど遠いのでご安心を。でも、上に書いたことがあてはまるような状況は時々あるので気をつけないと。もう少し慣れてきたら楽になるんでしょうが。まあきつくなったらいつでもやめてもいいという位の気持ちで気楽にやっています。

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July 10, 2004

『華氏911』を批判する

今晩見てきた。うまくまとまるかわからないのだが、記憶が新しいところで書いておく。(書いた後で後悔したりするかもしれないが。)

正直、私はテレビのインタビューなどで見るマイケル・ムーアは嫌いだったし、この映画についても最初からかなり疑いの目を向けていた。しかし、映画を見終わった直後、感情的にはかなり複雑な反応をもった。それは、この映画にこめられている感情、とくに怒りはリアルなものだからだ。その怒りを見逃すことが自分には出来なかったし、見逃したくないとも思う。しかし、この映画のやり方には結局説得されなかった。
映画の中で描かれている事実は、他のメディアでも報じられているもの。例えば、ブッシュ一家とサウジ王家の親密な関係については、最近が出ている。映画でムーアのインタビューに答えているのはこの本の著者(ウェブサイトはこちら)である。また、ブッシュ政権とテキサスの石油・エネルギー関係企業との癒着については、さんざん報道されてきた。もちろん、報道されているからといって人々の意識にのぼるかというとそうでもない。(私自身、先日Salon.comの記事を読むまではいまいちぴんと来なかったのだが。)

しかし、この映画を見ていると、ムーアの正義感というか、「この戦争はおかしい!」という怒りがひしひしと伝わってくる。ブッシュ政権の取り巻きには石油産業・軍事産業に絡んでいる人々が大勢いて、この戦争でもひともうけしている。一方、戦場に送られる兵隊の多くは貧しい家庭の子息で、不況で就職先もなくて、大学奨学金を稼ぐために志願兵となった人が多い。貧しい人々が、貧しい人々を殺す戦争。映画では、息子と娘を戦場に送り、息子を亡くした一人の母にスポットが当てられているのだが、息子を明るく送り出し、毎日星条旗を自宅に掲げる姿と、息子の訃報を聞いてただ泣き崩れるばかりの姿のコントラストが涙を誘う。こういうアメリカ人の家族は確かに多いだろうから、「プロパガンダだ」と糾弾する気持ちよりも、この一人の母親のリアルな悲しみややりどころのない怒りを思わずにはいられない。また、戦渦に巻き込まれる無辜のイラク市民の映像も多くある。これは理不尽だよな、とやはり思う。個々の論点は(局地的には)正しいし、怒りももっとも、とは思う。

しかし、この映画は結局プロパガンダなのである。優れたプロパガンダかも知れないが、この映画の限界はそこに尽きる。上に挙げたような事実は、すべて、ブッシュ大統領が諸悪の根元であり、秋の選挙で大統領が交代させなければならない、という目的のもとに集められ、提示されている。特殊効果やら音楽やらを駆使しながら、とにかくこの「真実」を伝えることがこの映画の目的なのだ。この映画を擁護する人達(たとえば町山智浩氏)などは、この映画で現政権が倒れるんだったらそれでいいんじゃないか、と言う。でも、私はそれはやっぱり違うと思う。この映画は、ムーアの意見を主張するのに一生懸命で、見ていて、なんだか自分の感情をいじられているような気分になってくる。映画の途中で、アメリカの「テロ警報システム」(あの5色のやつ)は、政権がアメリカ人の恐怖心を煽ってやりたいことをできるように利用しているのだ、とムーアは言う。それはそうだろう。でもこの映画も結構露骨に観客の感情を煽るじゃないか。そりゃあ、自分の息子が戦争で死んだら悲しいのは当たり前。でも、そういうみえみえの演出でこっちの涙を誘おうという手が見えると、そうはいかないぞ、と反発したくもなる。とにかく観衆を力ずくで説得しようとする、そういう映画なのだ。それに対して、私は、怒りはわかるが、ムーアよ、そういうおまえは何様なのか、とも思う。マイケル・ムーアはそういう心理がわからないか、まったく無視してこの映画を作っているのだ。

ふと思うのだが、この映画を見て、「ブッシュは何て悪人なんだ」とコロリと信じちゃう人達というのは、現政権のプロパガンダを額面通り受け取ってるブッシュ大統領の支持者の人達と、本質的に変わりないんじゃないだろうか。その相似性こそが問題というか、アメリカの貧しさだと思う。この映画には、「燃やせ!燃やせ!」と叫ぶメタル系のバンドのCDをかけながらイラクの戦場に赴く(そして無実のイラク市民を「燃やす」かもしれない)若者が登場する。また、間違いのテロ警報がでた田舎町で、「この町でテロの標的になりそうな建物は?」と聞かれて、「ウォルマートかな」と答える町の人が出てくる。これは私が外国人だからかも知れないが、こういう人達を見ていると、アメリカって精神的に貧しいよな、とかいう感慨を一瞬持ったりする。町に守るものがウォルマートしかないの? アメリカ人は「歴史のない」国民だよな、とか。しかし、私の日常生活を見ていて、ウォルマート以上に大事なものがない町の人々の暮らしと比べてそんなに豊かかと考えると、そんなに差がないんじゃないかと疑ったりする。この映画が糾弾するものと、この映画を見る人々がもっているものとは、実はそれほど変わりがないのではないだろうか。この映画は、アメリカを映す鏡なのだ。多分、ムーアの意図するとことは違うんだろうが、この映画の一番の教訓はそこにあると思う。(意地悪な言い方をすると、マイケル・ムーアがいわゆる「バカでマヌケなアメリカ白人」のステレオタイプを体現したような外見をしているのは偶然ではない。)

さらに、もっと深刻なことをいえば、アメリカ人のほとんどすべて、いや、先進国の人々のほとんどすべてが、この映画で批判されている石油・エネルギー産業のお世話に少なからずなっているのである。アメリカで暮らしていると、あまりのモノの豊かさに、「こんなに豊かでいいんだろうか。何か、絶対おかしいよ」と思うことがあるが、実際のところ、どこかで何かが狂っていて、多少(たくさん?)悪いこともしているから、アメリカに住むみんなが豊かな暮らしを享受できるのだろう。広い視野で見れば、そのような豊かさを享受している一人一人が、この戦争に荷担しているともいえるのではないだろうか。この映画のロジックは「ブッシュ憎し」でまとめてあるから、そういう問題には触れない。ブッシュ大統領に対する意見さえ一致していれば、見ている人が楽しめる安全さがある。でも、この映画が語っている真実というのは、そこから自分の足場が崩れていくようなものではないだろうか。まあ、こういう問題は今に始まったことでもないし、ものを考えたことがある人なら一度はどこかで考える問題のはずなのだが。この映画を見に来るアメリカ人のティーンエイジャーがその辺に気がつくんだったらこの映画も価値があるのかも知れない。

この映画、現在世界中に広がっている「反ブッシュ感情」に乗せて多くの人が見るだろうし、日本でもこの映画の尻馬に乗っかって大騒ぎする輩が出てくると思うが(いや、すでに出てきている)、そういう人達に問いたい。この映画を見るまで、イラク戦争やら、人間社会の貧富の差とか、そういう問題について考えたことがなかったの? もしその答えが「ノー」だとしたら、それこそが一番悲しいことだと思う。この映画に踊らされるような人々には、もっと自分でものを考えろよ、と言いたい。まあ、私もこの映画を見ていろいろ考えさせられたのだから、(ムーアの意図はどうであれ)その点においてこの映画は見る価値のある映画なのかもしれないが。

過去ログから:
マイケル・ムーア
ムーアの「華氏9/11」がパルムドール受賞。
追記:マイケル・ムーアなど。

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July 08, 2004

拉致問題と今回の選挙

前のエントリに書いたように、訪問者の方々に誰に投票しろという気持ちは毛頭ないのだが、私としては、今回の選挙は拉致問題一本で候補を決めた。
拉致問題は、大局的な国際情勢から見れば「突き詰めれば別段とびきり重要な問題ではない」という見方もある。(参照)確かにそれはそうなのだが、「拉致問題を風化させない」という意思表示をするチョイスもあると思う。拉致問題は「重要な問題ではない」から、すべてを大局的に判断して政治家を選んだ方がいいという考え方はもちろん正しいと思う。だが、だからといって「拉致問題」一本で候補を決めるのがおかしいと恥じる必要もないと思うのだ。

今回の選挙は参議院選挙だし、政権交代に直接影響しないから、海外に報道される選挙結果としては「現状維持」となるかもしれない。しかし、たとえば増元さんのような候補が当選したとしたら、「日本の国民は拉致問題の解決に向けて強い意思表示をした」というメッセージが世界に発信できるのではないかと思う。特に、ああいう微妙な小泉訪朝の後だからこそ、そういう意思表示を世界(とくに北朝鮮)に向けて出すことは、今後の交渉にも影響してくる。だいたい、イラク戦争、自衛隊派兵、北朝鮮情勢などの国際問題では、日本に与えられたオプションは、いかに不本意だとしても基本的には「アメリカと協力してやっていく」しかない。(あたかも他のオプションがあるような幻想を振りまいている民主党は、やっぱり政権を取る用意は出来ていないと言わざるを得ない。)そんな中で、国民から拉致問題の解決に向けて強い意思表示を引き続きしていくことは、ささやかながら意味のある行動だと思う。

拉致被害者の家族の方が「国は何もしてくれなかった」と言うとき、その責任は、政治家だけでなく、そういう政治家を選び続けた有権者にもある。その責任を、おそばせながらも少しでも果たしたいという気持ちで、海外からも一票を投じたいと私は思っている。

(もちろん、増元さんは東京選挙区の候補なので、海外からは投票できないのだが、そういう基準で候補を選んだ、ということです)

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「一票の重み」を感じるとき

今朝、在外投票の投票用紙が届いた。日本での投票日が近づいてきて、そろそろいくら速達で送っても間に合わないかと思って、やきもきしながら待っていたのだが、今朝になって速達で配達に来た。早速、郵便局に向かう。前から決めてあった候補者の名前を書き、投票用紙を2つの大小の封筒に順に入れる。投票用紙は日本の投票締め切り、すなわち日曜日の午後8時までに選管に着かなければ無効となってしまう。微妙なタイミングだが、とにかく出来るだけのことはしようと思い、FedEx の一番早いサービスで送ることにする。午前中のうちに投票用紙は最寄りの空港へ向かう。何とか期日までに着いてほしいと願う。
私は「在外投票」はこれで3回目なのだが、今回から領事館での投票と郵便投票が選べるようになり、だいぶ楽になった。(参照:外務省の在外投票サイト)しかし、私の住んでいるところから領事館は遠いので、今回も今まで通