ケリー氏は逆転できる?
レイバー・デイの祝日が終わり、外の空気も秋らしく感じられる今日、ケリー氏としては、こんなはずではなかったのにというところだろう。この時点でこれほどのリードをつけられて逆転した候補はいないと言われており、苦しくなった。先日は「このままでいけばケリー」という記事を書いたばかりなのに、ほんの1ヶ月でこれだけ選挙の方向が変わるとは不思議なものだ。
でも、希望はある。ケリー氏は新しく選挙参謀を雇い、手術直前のクリントン元大統領からも90分にわたって選挙指南を受けたとか。Slate.comのこの記事によると、ケリー氏は昨日の演説から、ブッシュ大統領との違いを鮮明に打ち出し始めた。今までは、あまりネガティブな選挙運動は一般の有権者にうけないということであからさまな個人攻撃を控えてきたが、ここにきて、「WはWrong(間違い)のW」というテーマで、この4年間の失政を責める厳しいトーンの演説を始めたという。現職に対して「変化」をテーマに戦うというのは、まさにクリントン氏が当時のブッシュ(父)大統領を破った作戦である。
また、ケリー氏は「終盤の追い上げ」では有名である。実は、去年から今年の1月にかけての民主党予備選でも、アイオワ党員集会のぎりぎりまで、ケリー氏はディーン氏の後塵を拝していた。ケリー氏の低迷の象徴として、ニューハンプシャー予備選のわずか2、3週間前にこんな写真が出回ったこともあった。
この写真、ニューハンプシャーのある高校での演説中に撮られたもので、写真にうつっているTシャツには、
"Your mouth keeps moving but all I hear is 'BLAH, BLAH, BLAH!' "
(あんたの口はパクパク動いているけど、聞こえるのはたわごとだけ)
選挙本部はこんなTシャツを着た高校生をどうして部屋に入れたのかと思うのだが、ともかく、この写真が出回ったときは、「政治家が負けるときにはこんなもんだよな」と、失敗したキャンペーンの象徴のように語られたものだ。リンク先のブログのエントリのタイトル、"Things Can't Get Much Worse" というのがその時の雰囲気を象徴している。このエントリの日付が去年の12月29日。しかし、そのあとあれよというまに盛り返し、1月19日のアイオワ、1月27日のニューハンプシャーで勝利、驚異的なペースで早々と大統領候補となったのは周知の通り。そのときも、評論家の多くが、「ケリーの追い上げ」はすごい、と言っていた。政治家が選挙で「追い上げる」とはどういうことなのか想像しにくいが、まだまだブッシュ勝利を宣言するには早そうだ。
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9月8日。午前中、国立図書館で資料のコピー。 午後、留学中の友人と地下鉄Asti [Read More]
Tracked on Sep 9, 2004 3:48:03 PM
Comments
ケリーやばいですよね。。同感です。
クリントンが病室からアドバイスした様に迅速に目には目をで 反論すべきでした。2週間近くも一貫性の無さを非難されていたのにジェントルマンぶって放置している間に 段々差をつけられた感じが否めません。
早くバウンスバックして頂きたいものです。 でも自分の日記を書き これを読みながら 果たして 戦争に行き3つも勲章があると自慢する事(本人は実際自慢していなくとも)は意義があるのか?とも思えてきました。無論 逃げたみたいな?ブッシュと対比して 責任をまっとうするしないという意味ではケリー氏が誠実な気がしますが どうも詰めが甘いと言うか。。
Posted by: Juellie | Sep 9, 2004 1:50:08 PM
クリントン政権の時は不況打破が目的でしたよね。
経済、雇用も安定した後、まぐれのように僅差でブッシュが勝ち、その後911があり国防重視になった訳で、米国の政権はその時々の情勢によって国民が支持するのであって、テロ全盛の今は何よりも米国民を守るというブッシュの姿勢が頼もしく見えるのだと思います。
当たり前といえば当たり前ですが、米国民はそこのところを世論として敏感に感じ、ブッシュ=国防と支持しているのではないでしょうか?
Posted by: バクテリア | Sep 10, 2004 3:06:05 AM
>Juellieさん
ベトナムの軍歴だけで大統領になろうというのはやはり作戦としては甘かった、ということですかね。その点では賛成です。民主党支持者からも、ケリー候補に対する不満の声が聞こえてきましたね。この人、自分で「私みたいな優柔不断な人間には…」とか言ったみたいですよね。自分のイメージが問題になっているというのがわかっているのでしょうか。
また、ここにきて、こんな候補を選んでしまったアイオワ州やニューハンプシャー州の人々、また予備選制度そのものへの疑問も出てきています。
私見ですが、今回の民主党はディーン氏にかき回されたのが大きいのではないでしょうか。反イラク戦争を鮮明に打ち出した彼が、インターネットを自由に使える世代を巻きこんで起こしたブームでしたが、民主党のメインストリームには受け入れられなかった。彼を候補にすればはっきりとしたメッセージ性を打ち出せたのに、彼が潰れた後で党全体が迷走してしまったと思うんです。今回出た候補を見ていると、ちょっと人材不足が深刻だなと思いました。日本の民主党も同じですが。
>バクテリアさん
はじめまして。実は、現在も、アメリカは不況から完全に脱出していないのですが、やはりテロに対して国を守るというのが一番の国民の関心事なのでしょう。ケリー氏はその辺がわかっていないのでは?という意見はよく聞きます。
Posted by: むなぐるま | Sep 11, 2004 8:33:24 PM