ワールドシリーズは「クラシック」の予感
今年のワールドシリーズはカージナルスとレッドソックスの対戦になった。実は、アストロズが勝ったらテキサス対マサチューセッツで大統領選挙と同じだとか、クレメンスが古巣レッドソックス相手に投げたら盛り上がるだろうな、などというエントリを掲載するつもりで、ちょっと準備してあったのだが、それはボツになった。しかし、今年のベースボールは盛り上がっている。ヤンキースxレッドソックスは、両チームがここ数年は毎年のように猛烈なライバル意識でいつもドラマチックな展開になるのだが、今年は絵に描いたような逆転劇。試合としても、ベースボール史上最高のシリーズではないか、と言う評価になってきている。
私はボストンに住んでいるレッドソックスファンを何人か知っているが、みんな熱狂的なファンだ。彼らは勝利から24時間経った今も余韻を味わっているにちがいない。とりあえず、ボストン・グローブ紙のコラムニストのコラム "Story is too good for words"でも読んでみて下さい。いっぽう、勝つのが当然と思っていたヤンキースファンには、この逆転劇は耐え難いかも。ニューヨーク・タイムズの書評家であるミチコ・カクタニ氏も、「宇宙の秩序が崩壊した」なんて書いている。普段は文芸書の書評ばかりしているのに。面白いのは、ワシントン・ポストのこのコラム。「レッドソックスはさっさと勝って、憎悪と怨念から卒業してくれ」と書いている。ボストンのファンはペシミズム、否定思考、ルサンチマンで有名だから。レッドソックスが勝ったら、それこそ宇宙の秩序が崩壊したような感覚になるだろうなあ。
カージナルス、今日の試合は後半はすこしゆっくり見られたのだが、プホルスやローレンなどの強打者に加え、守備が強く小技の効いたベテランがずらりとそろったラインナップ。チームとしてのバランスはこちらの方が上のような気がする。これでは田口の出番はないかもしれないが、もし伝統あるカージナルスの一員としてワールドシリーズ優勝を体験できたら、これこそ野球人冥利につきるだろうなあ。そう、カージナルスも、レッドソックスに負けないくらい、熱狂的なファンと歴史をもったチーム。この2チームはワールドシリーズで二回顔を合わせているそうで、どちらもカージナルスがレッドソックスの優勝を阻んでいる。ともかく、すごいシリーズになりそうだ。
それにしても、こんなにベースボールが盛り上がるなんて。今は、NFLよりもNBAよりも熱い。スローペースだから最近の若い人はバスケのほうが人気、といわれてきたが、どっこい、メジャーのベースボールは面白い。来週一週間はアメリカはワールドシリーズ一色だろう。そして、ハロウィーンがあって、その次の週の火曜日が大統領選。祭りは続く、といったところか。
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