日本ではリベラルブロガーのハブはないのだろうか
NHK・朝日問題についてトラックバックを頂いた。
祭り、そして対話ということ(Silly Talk)
できるだけ多くの素材と、広い視野から語れるように(NHK番組編集問題・議論の交差点)
この1か月、猛烈に時間がなかった。今もあまりない。そういうわけで、NHK・朝日問題についてはあまりきちんと追うことが出来ていない。巡回するブログでも熱く語られているところがあったが、きちんと読んでいなかった。こうして少し距離を置いてみると、政治オタクかなにか(失礼)でもない限り、そういうあり方のほうが普通なのではないだろうかと思ったりする。その意味では、「議論の交差点」のようなまとめサイトはたいへん重宝する。管理人の方には、これからもご活躍を期待したい。
ざっと見出しを読んでみると、朝日を批判する保守側としては、朝日新聞の見解の矛盾を指摘する論証的な部分では、「鳴かぬなら 鳴いたと書いて すりあわせ」(@圏外からのひとこと)という対応ぶりという点でコンセンサスがあるようだ。いっぽう、最近は、慰安婦関係の集会の主催者と朝鮮総連の関係が明らかになり、こうしてこのタイミングで問題を蒸し返すこと自体に北朝鮮シンパの政治的意図があるのではと指摘されている。 この辺は、朝日新聞の過去の報道姿勢などをみて激しく既視感で、「またか」と思っていたのだが。また、「民間法廷」なるパフォーマンスに対する疑問を提起しているエントリも多い。こういうイベントはパフォーマンスであって、それ以上でもそれ以下でもないだろう。
いっぽう、安倍氏や中川氏の政治的圧力を指摘するリベラル側は、「議論の交差点」のまとめによると、
リベラル系ブログは、「政治とNHKの関係」に絞って議論する例が多いが、総じて事実関係の確認が甘く、限られた情報のみで結論を断定してしまうものもある。良心的な専門家の中に、「言論の自由」「政治的公平」の概念について突っ込んだ議論が見られる。
ということのようで、そのあたりの議論としては「数学屋のメガネ」の一連のエントリなどが目につく。あと、「おおやにき」の大屋さんが絡んだやりとりなどがある。
振り返ってみると、保守系の議論の流れは、ひとつひとつの記事をきちんと読み込んでいないにしても、見出しを見たり流し読みしたところでだいたい話の流れがつかめていたのに対して、リベラル系の議論はきちんとフォローできていなかったように思う。これはなぜだろうか。私自身、情報の取り方が偏っている、ということもあるだろうが、「議論の交差点」を見渡しても、リベラル系の議論のポイントがうまくまとまったサイトというのはないように思う。これは残念なことだ。このサイトを見渡すだけでも、たとえば放送法の「公平原則」について、現在規定されていることの法的議論、法哲学的な観点、またこのような法的規制の未来(アメリカでは「フェアネス・ドクトリン」は80年代に廃止され、さまざまな視点のニュース番組が乱立する状況になっている)など、じっくり考えてみたい問題は多い。(たとえば、13Hz!のこのエントリでは公平原則の将来について論じている。)また、政治の言論に対する「圧力」という問題は、じつに微妙な部分を含んでいて、事実関係の洗い出し以上の議論が必要、というような議論には考えさせられるものがある。(そういう議論に納得できるか、という問題とは別に、安倍氏の事件当初の発言などを見ると、議論がそっちの方向に向かった場合の危険性を十分認識しているとは言えると思う。)
トラックバックを頂いた「Silly Talk」の記事のコメント欄で、左翼にしっかりした論客がいない事が問題だ、というのがあったが、論客がいない、というよりは、論点を簡潔にまとめたりする編集技術とか、レトリックを備えたハブサイトがないのではないだろうか。それに比べて、保守系のサイトは、そういう編集技術に優れたサイトが多いという印象がある。また、リベラル系のサイトを読むと、重要な論点はそこにはあると思うのだが、意外と「感性」とか「センス」とかに依拠した議論が目立つ。リベラル系の人達は自分の感性に合わない議論は拒絶しているのかなあ、という印象がある。これは、個々のサイトというよりは私のおおざっぱな印象なのだが。
アメリカ政治の問題について、リベラル系の動向を知ろうと思ったら、The Nationのサイトを見るとか、ブログではKos, Atrios, Talking Points Memoをざっと読むとかの方法がある。日本の場合はどうだろうか?
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../../2005/02/post_3.html
>保守系の議論の流れは、ひとつひとつの記事をきちんと読み込んでいないにしても、見出しを見たり流し読みしたところでだいたい話の流れがつかめていたのに対して、リベラル系の議論はきちんとフォローできていなかったように思う。これはなぜだろうか。私自身、情報の取り方が偏っている、とい�... [Read More]
Tracked on Apr 21, 2005 11:12:28 PM
Comments
はじめまして。
私も似た思いを持っていたのですが、最近janjan( http://www.janjan.jp/index.php )をのぞいてみたところ、保守系論客の記者が数人入ったことで、面白い議論が見られます。投稿が自由にできないという点でオープンとは言い難く、またリベラルブロガーのハブとはいきませんが、以前より面白くなってきているとは思いますね。
オープンでない(登録された記者でないと投稿できないという制限がある)ため保守系の立場で議論する人が限定されているのが、逆に好結果となっているようです。
以下の記事あたりを興味深く読みました。
http://www.janjan.jp/culture/0501/0501222852/1.php
NHK朝日の問題についても、ツッコミが入りつつあり、面白くなりそうです。
Posted by: たなb | Feb 9, 2005 8:37:12 PM
>たなbさん
情報ありがとうございます。JANJANはこれからも注目していきたいと思います。
Posted by: むなぐるま | Feb 12, 2005 1:54:27 PM